海外のスパイ小説に登場する日本の宝石店の話

 いやあ、コロナ騒ぎですっかり暇になり、三月から六月にかけて、101冊も本を読んでしまいました。ほとんどが、時代物とかスパイ小説、まあ、これは全部海外のものですが、ほとんどが文庫本です。まあお役に立つから残す本は十五冊もない、あとは読み捨てですが、まあ今の出版関係のレベルにマッチしているかも知れません。
 海外のスパイ小説のいいところは、細かいところがしっかりとしていること、例の007物でも、細部は正確です。三月からの4ヶ月の間に読んだ本の中で、あれまあと思ったのは日本の宝石店が実名で出てくる本があったのですよ。本は「ブラックウイドウ」という上下二冊本、ハーパーという文庫本のシリーズで今でも買えます。その上巻の156頁なのですが、ヨルダンの秘密警察の長官がイスラエルのスパイを首都のアンマンの事務所まで招待します。来てくれたお礼にと長官がイスラエルのスパイの子供に贈り物をする。男の子にはドイツ製のおもちゃの車、女の子には真珠のネックレスを送ります。そのシーンを転載します。
  
   「車はドイツ製だが、気を悪くしないでもらいたい」
   「とんでもない」「真珠はミキモトだ」「素晴らしい」

 なんとなく嬉しくなるではないですか。私はヨルダンの偉いさんにネックレスを売った記憶もないし、大使館に呼ばれたという記憶もありません。フランス大使館なら、ポンピドウさんとジスカールデスタンさんに会ったことはあるのですがね。しかしヨルダンの秘密警察の長官がミキモトを知っているというのは嬉しいですね。まあ、こんなつまらん話をブログに載せるとは、あんたも本当に暇なんだねと言われそうですが、その通り、この4ヶ月は本当に暇こいてました。七月からは忙しくなるといいのですがね。

2020年7月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : Ryo Yamaguchi