前回のコラム、「片目を開けて昼寝をしましょう」の中で、ちょっと触れたことですが、日本人の民度は決して低くない、ちょっとコロナ騒ぎで気が滅入ったからといって、食って寝るだけの生活にはならないと言いましたが、どうもその後、あちこちから聞こえてくる話を総合すると、私の予想は間違いではない、結構賑やかなアレコレがなされているようです。
もちろん、百貨店が相手のように、完全に閉めてしまったところを相手の場合には大変ですが、個々の小売店などでは、結構しっかりと商売が成り立っているようです。まあ、宝石小売店で「三密」になるような店はないでしょうが、他の小売店の手前、堂々と開店するわけにもいかない。そうした店でも、社長の自宅に呼ぶとか、お店の方にでも一日に二人、午前と午後という風な呼び方をすると、意外にもほとんどのお客は来場して、売り上げの打率も非常に高いという例が、何件か報告を受けました。お客様のほとんどは女性ですし、その気分はよくわかります。毎日毎日、テレビをつければアホのような自称専門家が大変だ大変だとわめき、新聞を開けばコロナ対策をどうすると、まあ、どれを取っても全く役に立たない騒ぎだけ、外出も出来ないから、お金は残るけどパーっと使う道がない、うんざりするのは当然でしょう。そこにお店から声が掛かれば、ふらりと行きたくなるのは自然のことです。この場合、男の社長ではなくその奥様の役割が非常に大事なようで、成功しているお店では、お声がけは絶対と言っていいほどに、社長の奥様がしています。
卸業者も暇ですから、商品を借りるのも、好景気の頃よりははるかに楽、今までにない商品をお客様に見せることができる、しかもこれというお客様とじっくりと対話できるとなれば、こんな良い機会はない。なんでもコロナのせいにしてぼんやりと過ごしているのではなく、片目どころか両目をカッと開いて商売をしたらどうでしょうか?? え? 良い女房もいないし、商品を貸してくれる問屋もない?? まあ、それじゃ転業されることをお勧めしますよ。