まずはこの経済統計をみてください。金額の単位は百万円、ですから2010年の金額は5兆1296億円、最近の2020年の金額は11兆4584億円です。これがなんの統計か、すぐにわかる人は立派な経済通、私も入手するのに一週間ほどかかりました。
2010 5,129,665
2011 5,439,967
2012 5,653,534
2013 6,728,044
2014 7,651,150
2015 8,373,177
2016 9,552,708
2017 10,907,314
2018 12,026,438
2019 12,220,083
2020 11,458,472 (JPX資料)
これは日本で株式市場に上場している企業が年度ごとに支払った配当金の総額です。もちろん、企業から企業に支払った金額も含まれています。日本の株式市場で、個人の持ち株比率は大体ですが、ほぼ2割と言われていますから、20年の統計から推測しますと、ほぼ2兆3000億円が個人に支払われたことになります。ちょっと凄い金額だと思いませんか。これが毎年、大体例外はありますが、6月と12月に二回に分けて家庭に送られてきているのですよ。一回で1兆円以上、これだけの金額が、ふらりと家庭に飛び込む、もちろん、これで生活をしている方もいるでしょうが、多くは生活費ではないと思います。このお金はどこに行っているのでしょうかね、少なくとも宝石業界には来ていない、なんせ、お客には金がない、だから宝石は売れないと思い込んでいるのが業界ですから、来てないんでしょうね。そういう思い込みはやめましょうよ。女性ならすぐわかるでしょうが、こうした思いがけない金銭ほど、ジュエリーとか奢侈品とかに使う、使いたくなるものです。それがさっぱり業界に来ないというのは、なんなのか、皆で猛省しましょうというのが、今回のテーマです。金はあるのですよ。我らが業界に来てないだけなのですよ。