お久ぶりでーす

新年あけましておめでとう、と言いたいところですが、あまりに言うことがありませんね。 このところ、このコラム、殆ど登場せず、一部ではあの世に行ったのではと言う意見もあったようですが、まだまだ、憎まれっこ世に憚っております。

昨年は、家庭画報の大連載に取り憑かれており、その他にもジュエリー見聞録有り、グラフの大記事ありで、殆ど忙殺されていました。もちろん、宝石業界に付いても、なにも言いたいことはなく、ただただ呆れ返っていました。

お読みのかたもあると思いますが、この大連載、毎月の4ページ、一年ぶっ通しと言うもので、日本にあるアルビオンアートの大コレクションの中から、持ち主の有川さんとふたりで、テーマ毎に最高のものを選んで写真と解説とを纏めたものです。これに、更に記事を加えたものをまとめて、四月末に単行本として刊行致しますので、是非買ってください。これまで10冊以上本は書いているのですが、この本が最高、もっともお役に立つものだと思います。ここまではわたしのコマーシャル。

さてさて、業界ですが、どうにも不思議なことが起きているようですね。古くからの業界人、つまりは宝石商のみなさんは、寄ると集まると売れないを喚いているようですが、その業界に、ど素人に近い、宝石業界人では無い人たちが、どっと押し掛けているようです。業界新聞の新年号を見ていましたら、いきなり「日本一の宝石商になりたい」と言う女性が登場、ミキモトか和光あたりの女子社員が寝言をいっているのかとおもいましたら、なんと、はじめて見る女性がネット販売で10億円を達成したとか、まあ、なりたいは結構ですが、そんな人が参入してくる業界が、いまどき、世の中にはあるのでしょうか??? すごく繁栄している業界だなと思うと、肝心の業界人は、売れないと思案投首と言うのは、どういうことなのでしょうかね。この人以外にも、高額なジュエリーを専門に扱うという、恐らくは再販ものも含むのでしょうが、大型店舗が、大都市を中心に数社も新しく店を構える、それがすべてこれまで知らない人ばかりというのは、一体、どう考えればいいのでしょうか。

さらには、テレビをつけると、スーパーバイヤーさんとやらが集めたと言うジュエリーが、殆ど24時間売っています、スマホをポチッとすればジュエリーが買える、それがけっこう続いているとなると、買う人が多いのでしょう。これまでの宝石店や百貨店で買わないで、こうした、まあシロウトに近い人が繁盛する、これはなぜなのでしょうか。

—————続く 。

これは必見、ウイーンのジュエリー

 前回のトルコ展を開催した新国立美術館については、酷評したが、今回のウイーン展は十分に見るに耐える展示会になっており、ウイーン工房で作られた数少ないジュエリーを実見できる稀な機会となっている。 続きを読む

四月の東京で見るべきジュエリー関連の展示会

この三月二十日から五月二十日にかけて、六本木の新美術館でトルコの至宝展なる展示会が開催されている。イスタンブールのトプカプ宮殿から、オスマントルコ帝国の文物を集めたものだ。人類史上、最大の帝国の一つであるオスマントルコは、ほぼ600年の歴史を持ち、 続きを読む

最近の旅行から

 さて、私はどこにいるのでしょうか???

 この写真を見てズバリわかった人は、相当な旅行通ですよ。ギリシャ風の彫刻が並ぶ橋の向こう側に聳えるエンタシス風の柱とクーポラを備えた広大な建物、ホワイトハウスにも大英博物館にも似ています。中国人みたいのが歩いていますが、まあ、最近は世界中どこでも中国人がいますから、あまり参考にはならない。 続きを読む